「子どものために」と頑張りすぎていませんか?──教員としての責任感があなたを苦しめるときvol.52

こんにちは。元教員で、現在は心理カウンセラーをしている
坂梨禾森(さかなし かりん)です。

この記事を読んでいるあなたは、きっと
「子どもたちのために」
「周囲の期待に応えるために」
と毎日全力で頑張っている教員の方ではないでしょうか?

その責任感や使命感は本当に素晴らしいものです。

しかし、
もしかしたらその「素晴らしさ」が、
あなた自身を追い詰めてしまっているかもしれません。
今日はそんなお話をさせてください。

教員の現実──無理をしなければ回らない毎日

私自身、教員だった頃、常に忙しさに追われていました。
授業準備、テスト作成、保護者対応、部活動、会議、
そして突然のトラブル対応…。
日々の仕事量が膨大で、
「無理をしなければ仕事が終わらない」状況が当たり前でした。

ある時、自分の労働時間を振り返ってみたところ、
法定労働時間どころか
時間外労働の制限すら
大幅に超えて働いていることに気づきました。


でも、
周りの教員も同じように働いているから、
「これが普通なんだ」と自分に言い聞かせていたんです。

それに、
眼の前の児童生徒のために
無理をしてでもベストな指導を提供するのが
教員の義務だと思っていました。

頑張りすぎた先に待っていたもの

そんな日々を続けた結果、
私はある日、体調を崩してしまいました。
病院で診断を受けた時、
医師から言われた言葉が今でも忘れられません。

「このまま働き続けていたら、
 取り返しのつかないことになっていたかもしれませんよ。」

その時初めて、
「このままではダメだ」と気づきました。
でも、それまでは
「子どもたちのために」
「仕事を投げ出すのは無責任だ」と思い込んで、
体が悲鳴を上げていることすら無視していたんです。

無理をしなくても、子どもたちは育つ

この経験から、私はようやく学びました。

それは、
「自分が幸せでないと、周りも幸せにできない」
ということです。

教員の仕事は確かに責任が重く、使命感も必要です。
でも、自分を犠牲にしてまで頑張ることが、
本当に子どもたちのためになるのでしょうか?

むしろ、
あなたが元気で笑顔でいることが、
子どもたちにとって一番大切なのではないでしょうか

少しだけ考え方を変えてみませんか?

私がカウンセラーとして多くの教員の方々とお話してきた中で、
特に実践しやすい
「頑張りすぎる癖」を手放すためのヒントを3つご紹介します。

1.「100点」ではなく「80点」を目指す
完璧を目指さない勇気を持ちましょう。
授業準備も、
「ここまでやれば大丈夫」というラインを見つけて
みてください。

2.「助けを求める」ことをためらわない
同僚や管理職に相談したり、
家族に愚痴をこぼしたりするのは、
決して弱さではありません。
一人で抱え込まないことが大切です。

3.自分を大切にする時間を確保する
趣味やリフレッシュの時間を
「罪悪感なし」で楽しむことは、
あなたの心と体を守るために必要なことです。

    「頑張りすぎない」教員という新しい在り方

    最後にお伝えしたいのは、
    「頑張りすぎる」ことをやめたからといって、
    あなたの価値が下がるわけではないということです。
    むしろ、
    頑張りすぎないことで、
    自分も周りも幸せにする新しい教員像が見えてくるはず
    です。

    あなたが少しだけ肩の力を抜いて、
    「楽に、幸せに生きよう」と思ってくだされば、
    私は嬉しいです。

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