「お腹は空いているはずなのに、食べたいと思えない」
「何を食べても味がしない。食べようとすると、気分が悪くなる…」
そんなふうに感じると、
「このまま倒れてしまうんじゃないか」
「自分はおかしくなってしまったのかな」
と不安になりますよね。
でも、あなたの体が、あなたを守ろうとしているのかもしれません。
ストレスが強いと、胃腸がストップしてしまう
私たちの体は、強いストレスを感じると
「自律神経」が乱れます。
交感神経が優位になると、体は“緊張モード”に入り、
消化器の働きがぐっと弱まります。
その結果、
・お腹がすかない
・胃がムカムカする
・食べようとすると吐き気がする
などの症状が出ることがあります。
これは、体が「今は戦う時だから、食べるのは後で」と
判断している状態。
心と体が無意識に協力して、
あなたを守っているサインなのです。
無理に食べなくてもいい。できることからでOK
「ちゃんと食べなきゃ」と思うほど、
苦しくなることもあります。
だからこそ、無理に食べる必要はありません。
食べられるときに、少しだけでも大丈夫。
温かいスープ、やさしい味のおかゆ、
香りのよいお茶など、
ほっとできるものを、少しずつ取り入れてみましょう。
「何をどれだけ食べたか」よりも、
「自分を責めずに過ごせたか」の方が、
回復には大切です。
自律神経を整える、やさしい習慣
食べられないときは、
「食べること」以外から整えていくのも効果的です。
・朝、カーテンを開けて光を浴びる
・あたたかいお風呂にゆっくり入る
・お腹に手をあてて、深呼吸をする
そんな些細なことで、
自律神経のバランスは少しずつ整っていきます。
「まずは眠る」「休む時間をしっかりとる」
それも、立派なセルフケアの一つです。
医療機関の相談も、自分を守る行動
とはいえ、もしも
・何日もほとんど食べられない
・体重が減ってきた
・気持ちが沈んで日常生活に支障がある
そんな状態が続いているなら、
早めに医療機関で相談することをおすすめします。
心療内科や内科などでは、
体と心の両方を一緒に見てくれるところもあります。
「まだ我慢できるから…」ではなく、
「今のうちにケアしておこう」という気持ちで。
心と体はつながっているからこそ、やさしく
食欲は、心と体がつながっている証。
だからこそ、調子が悪いときは乱れて当然なんです。
「食べなきゃ」と追い込むよりも、
「今はちょっとお休み中なんだな」と受け入れましょう。
どうか、自分を責めずに。
回復のペースは、人それぞれでいいのです。
次回は、「止まらない食欲」に悩むあなたへのヒントをお届けします。
「食べられない…食べ過ぎてしまう…そんなあなたへ【2】なんだか食べられない…そんなときの心の整え方vol.90」へのコメント
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