「お腹は空いてないのに、つい食べてしまう」
「もうやめようと思ったのに、また間食していた」
そんなふうに、自分でも止められない食欲に悩んでいませんか?
食べたあと、
「なんで我慢できないんだろう」と責めてしまうこともあるかもしれません。
でも、それはあなたの“意志が弱い”からではありません。
もしかしたら、心が安心を求めているサインなのかもしれません。
なぜストレスで食べすぎてしまうの?
強いストレスや不安を感じると、
私たちの脳は「安心したい」と感じます。
そのとき、体の中では
コルチゾールというストレスホルモンが分泌され、
同時に脳の「報酬系」が刺激されます。
そのため、甘いものや脂っこいものなど、
手軽に満足感を得られる食べ物を
強く欲するようになるのです。
これは一時的に心を落ち着かせようとする、
体の自然な働き。
だからこそ、まずは
「仕方ない」
と受け止めてあげることが大切です。
「またやってしまった…」と責めなくていい
食べすぎてしまうのは、
それだけあなたががんばってきた証かもしれません。
「今の自分には、これしか安心できる手段がなかったんだな」
そう思って、
自分にやさしい言葉をかけてみてください。
責めるよりも、
自分の心を理解することが、
回復の第一歩になります。
衝動をゆるめる、ちょっとした工夫
食べたい気持ちがわいてきたら、
すぐに止めようとせず、
少しだけ距離を置いてみるのも一つの方法です。
たとえば、
・一度お皿に盛ってから食べる
・温かいお茶を飲んで、5分待ってみる
・散歩や音楽など、別の安心手段を試してみる
どれも小さなことですが、
心が「少し落ち着く」時間をつくることで、
過食の衝動もやわらいでいきます。
ひとりで抱えず、専門家を頼ってもいい
過食が続いて体調に影響したり、
気持ちが沈んで何もやる気が起きない…というときは、
医療機関やカウンセラーに相談することも大切です。
摂食障害や抑うつの背景がある場合、
専門家のサポートを受けながら整えていく方が、
回復の近道になることもあります。
誰かに頼ることは、
弱さではなく「自分を大切にする力」なのです。
あなたは、よくがんばってきた
「やめたいのにやめられない」とき、
心はとても疲れています。
そんな自分に、今、必要なのは
“批判”でも“反省”でもなく、
やさしいまなざしです。
「私、がんばってたんだな」
「今はまだ途中なだけ。これから整えていけばいい」
そんなふうに、自分に言ってあげてくださいね。
「食べられない…食べ過ぎてしまう…そんなあなたへ【3】止まらない食欲…そんなときの心の整え方vol.91」へのコメント
コメントはありません