がんばりすぎる先生へー心が楽になる10のヒント【1】子どもの心ない言葉に傷ついたあなたへvol.74

先生をしていると、
子どもの何気ない言葉に深く傷つくことがあります。
「先生、キライ」
「つまんない」
「先生のせいで○○になった!」
時には、容姿を揶揄する発言まで飛び出すことも。
「先生、太ってるね」
「髪型変じゃない?」

大人同士ならありえないような言葉を、
子どもは平気で口にします。
それを指導しても、逆にエスカレートしてしまうことも。

こうした言葉に傷つくのは、
決して先生が弱いからではありません。
むしろ、それだけ生徒と向き合っている証拠。

それでも、日々の積み重ねで心が疲れてしまうこともありますよね。

今回は、子どもの言葉に振り回されず、心を守る方法をお伝えします。

なぜ子どもは心ない言葉を言うのか?

素直すぎるから

子どもは、
思ったことをそのまま言葉にしてしまいます。

「なんでこんなことを言うの?」
とショックを受けますが、

大人のように
「言っていいこと・悪いこと」の区別がついていないことも。

自分の感情をコントロールできないから

怒りやイライラの矛先として、
先生にその感情をぶつけることがあります。

「もうやだ!先生のせいだ!」
これは、先生が「安全な存在」だからこそ。

でも、受ける側は
たまったものじゃないですよね。

先生を試しているから

「この先生、どこまで許してくれるかな?」

そうした探りの言葉として、
わざと乱暴なことを言うことも。

容姿に関する発言は無邪気さゆえ

「先生、太った?」
「顔に何かついてるよ?」

悪気はないものの、無遠慮な発言に傷つくことも。
子どもは純粋に感じたことを口にするため、
時には残酷です。

叱られることで
「先生との関係」を確認しようとする

「やめなさい!」と叱ると、
逆に悪化することも。

それは、
「関心を引きたい」
「先生を試したい」心理があるから。

時には、
「怒られる=先生は自分を見てくれる」と感じる子もいます。

子どもの言葉の背景を考えると、
少し気持ちが楽になることもあります。

では、実際にどう対処すればいいのでしょうか?

傷ついた心を整理するためにできること

「傷ついた」と認める

「気にしない」は無理です。

でも、
「今の言葉、結構キツかったな」
と自分の気持ちを認めるだけで、
少し整理されます。

一人で抱え込まない

信頼できる同僚や家族に話すと、
気持ちが軽くなります。

「実はこんなことを言われて…」と話せば、
「私もあるよ!」と共感してもらえることも。

言葉を受け流す練習をする

「この子は今、こういう気持ちなんだな」
と翻訳する習慣をつけると、
少し楽になります。

例えば、
「先生、うざい!」
   ↓
「何か嫌なことがあったのかな?」

容姿に関する発言も、
「この子は何かを発散したいのかもしれない」
と捉えることで、
感情的に反応しない余裕が生まれます。

例えば、
「先生、太ったね」という言葉の裏には、
「自分も何か指摘された経験がある」
「他人の反応を試している」
などの心理が隠れていることもあります。

指導しても悪化する場合は「対応を変える」

・叱るのではなく、冷静に距離を取る

・必要なら管理職やスクールカウンセラーに相談する

・それでも改善しない場合、別の視点で解決策を探る

① 関係性を変えるアプローチを試す
→ 指導ではなく、
 雑談や一緒にできる活動を通じて信頼関係を築く
→ 「問題児」として接するのではなく、意外な長所を見つける

② 他の教員とチームで対応する
→ 自分一人ではなく、他の先生と連携して対応を分担
→ 別の先生との関わりの中で態度が変わることもある

③ その子自身のストレス要因を考える
→ 家庭や友人関係のストレスが影響している可能性も
→ 学校外の支援機関と連携できるか検討

④ 自分自身の負担を減らす視点を持つ
→ 「この子の行動を100%変えなきゃ」と思わない
→ 「できる範囲で対処し、無理はしない」と割り切る
→ どんなに指導しても、すぐには変化しない子どももいます。
 変わるかどうかは、
 その子の置かれた状況・家庭・タイミングにもよります。
 教員としては、自分にできることをしたらOK。
 あとは本人と家庭の問題、と線引きをすることも大切。

このように、対応を変えることで、
少しずつ状況が変わることもあります。

先生としての自信を取り戻すために

「先生だから耐えなきゃ」と思わない

先生だって、大人だって、人間です。
傷つくのは当然。
大切なのは、
傷ついたときにどうケアするか。

「この仕事をしている理由」を思い出す

目の前の暴言ではなく、
あなたが関わってきた子どもたちの変化を
振り返ってみてください。

あなたを信頼している生徒がいる

全員に好かれる必要はありません。
でも、
あなたを必要としている生徒は必ずいます。

容姿に関する発言は「先生の価値とは関係ない」

先生の本当の価値は、
外見ではなく、
子どもに与えているものにあります。

まとめ

・子どもの言葉は、先生自身を否定しているわけではない

・「傷つく自分」を認めつつ、受け流す工夫をする

・指導しても悪化する場合は、冷静に対応を変える

・先生としての本来の価値を見直し、自信を取り戻す


次回は、「保護者対応に疲れたあなたへ──無理のない受け止め方」です。 お楽しみに!

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